がんと向き合う(その3)
企業ではどのようなことに配慮しながら環境を整えていくべきでしょうか。
まずは【自らの状況を周囲に伝えやすい雰囲気づくり】が重要なのではないでしょうか。
がん治療と仕事の両立を進める最大の特徴は「社員からの申し出」を受け、支援(配慮)を決めていくということです。
①
事業所と連携し勤務情報を入手する。
②
医療職(産業医・産業看護職など)に情報をつなぐ
③
主治医に医学的に必要な配慮の記載された意見書等を作成してもらう。
④
事業者に配慮をお願いする。
もちろん、これらの環境整備には、職場の雰囲気づくりだけでなく、会社ルールである就業規則に合理的な事項を盛り込んでおく必要があります。この就業規則の作成・改定のお手伝いは社会保険労務士の得意分野ですので、どう盛り込んだらよいかお悩みでしたらご相談ください。
治療と仕事の料率は、仕事と育児、介護よく比較されますが、あくまでも本人からの申し出と産業医・主治医との連携も含めて社員と会社が連携する点がキーポイントとなります。そのようなことから、日ごろから、社員が相談しやすい職場づくりが重要になってきます。人事担当の方はすでに情報をお持ちかとは思いますが、職場で自分の意見が言いやすい組織は生産性が高いという統計結果があります。自分の病気の状況などを限定されたグループ、所属チームには言いやすい雰囲気を作っておくことが重要です。
そのような風土づくりのための「チームビルディング」の研修も有効ですので、必要であればご検討ください。